発達障害ライフ

発達障害当事者が体験や得た知識を書いていきます

発達障害の自覚と工夫改善について

一般的に、発達障害というとマイナスなイメージを持っている人たちもいます。親族や友人、同級生や同僚などの身近な人間に当事者がいて、発達障害者の障害の特性により迷惑をかけられてしまって嫌悪しているという方も少なくはないです。

 

しかし、多くの場合は迷惑をかけている本人に発達障害の自覚がなかったり、開き直って自己中心的な行動で周囲に迷惑を振りまいているケースが大半です。


しっかりと自身の持つ発達障害を認識・自覚・理解をして工夫と改善を試みていくことで、他人への迷惑は大きく緩和することができます。脳の障害なので完全に修正することはできませんが、やるとやらないでは大違いです。


悲しいことに、これをしない無自覚や自己中な当事者の行いによって真面目に工夫や改善を試みている当事者までが悪く見られてしまうことが多いのです。

 

 

アスペルガーなのかADHDなのかにもよって特性が異なり、工夫も改善もやり方が違います。
また、2つとも併発している複合型や、部分的には該当しない特性のある方もいます。解説本や解説サイトに書かれている特性一覧と、自分の症状を見比べて該当するもの一つ一つへ工夫と改善を考えていくと良いでしょう。

 

どちらの種類でも共通の特性は、ミスの多さや空気の読めなさです。

 

ミスの多さは、ミス発生時に何度見直しをしても自身が錯覚的な誤認をしてしまっていてミスをしていることそのものに気付けないことがあるので、他人の目を通してもらい、柔らかい言い方で指摘してもらうのが一番効果的です。


これを、自分は「フィルターを通す」という言い方をしています。


他人の目というフィルターを通してもらうわけです。

 

例えば書類を作成した後、提出する前に身近な人に一度目を通してもらい、間違いの部分を見つけてもらって修正してから出す。


自分では間違いが無いと思っていても、発達障害があるとけっこうな確率でミスしているので自分自身では発見できないミスでも他人の目だとよく見つかります。
仕事でも宿題でも同じですし、生活の中でも様々な面で可能な工夫です。

 

 

空気を読めない点については、発達障害当事者は、具体的にどの言動がどういけないのか自分自身では判断がつかないものが多いため、察したり自ら気付くのは難しいです。


そこで他人からの指摘が必要なのですが、指摘する側の言い方に棘があったり、具体的ではない曖昧な指摘ではまるで効果が無いので、指摘する人は柔らかい言い方でフォローを加えつつ、具体的な指摘をすると良いでしょう。


そして、ただ指摘するだけではなく、何故いけなかったのか、次からは同じ局面でどうしたらいいか、失言してしまった内容の代わりにどういう発言にするのが良いのかを伝えましょう。


家族との関係が悪い人や、信頼できる友人がいない場合は、言動やその場面を紙に詳しく書いて、主治医やカウンセラーに見せるのもいいでしょう。


発達障害を持っていても、そのようにして教われば理解できますし、本人に改善の気持ちがあれば、何度か失敗はしますが徐々に目に見えて変化が起きていきます。

 

コミュニケーションというのはパターンがあまりに膨大なので失言が発生する回数も当然多いため、面倒でも一つずつ教えていくのが近道であり本人のためにも周囲の人間のためにもなることです。