発達障害ライフ

発達障害当事者が体験や得た知識を書いていきます

発達障害診断のための資料

パソコンのフォルダを漁っていたら、発達障害の診断のときに主治医に提出した資料が出てきました。

診断のための判断基準の一つとしてこういった「発達障害の特性と思わしき体験談」を書き出して印刷して病院などに持っていくと診断の正確さが上がると思います。

 

以下↓、資料の文章そのまま掲載します。

 

赤ん坊時期

・寝るときに別の部屋から声や音が聞こえると寝れず泣き出す。
・線路付近で電車が通るのを延々と見続けるのが好きだった。

 

幼稚園時期

・線路付近で電車が通るのを延々と見続けるのが好きだった。
・クラス(組)替えをした後は見知らぬ相手が多く先生の力を借りないと馴染めない。
・集団での作業や運動会などの行事で、自分だけが皆と離れて違うことをしている。
・卒園式のときに卒園のための賞状を受け取る際に自分だけが変なポーズをとる。
・漬物やトマトなどの味の濃い野菜が苦手。

 

小学生時期

・授業中も休み時間も他の時間もひたすら絵を描いていたのでよく怒られた。
・テレビゲームをやると何時間もずっとやり続けるのでプレイ時間を規制された。
・友達と馴染めず、独自のこだわりが原因で衝突してよくケンカをした。
 その際にキレて消火器や画鋲、かみつきなどで相手を攻撃することがあった。
 ケンカ相手は男でも女でも年下でも年上でも関係なく同じようにケンカした。
・学校では、割り算が全く理解できず、親に1対1で教わってやっと理解できた。
・漢字テストの成績はすこぶる悪い。漢字に興味関心がなかった。
・珠算を習いはじめるが、足が痺れるのが嫌で正座を頑なに拒否し、先生も諦めた。
・注射が大嫌いで、必要以上に恐怖した。
・集団での作業は指示されないと何もできない。
・体格には恵まれているはずなのに運動能力が低い。動作全般が鈍い。
・相手に対して思ったことをそのまま口に出したり文章に書いたりして
 それがその相手の逆鱗に触れて怒られた。(父親や友人)。
・漫画・ゲーム攻略本や図鑑などの内容を丸暗記するのが得意。
・習字をやっているのに字がヘタクソで、よく親にからかわれた。
・夜、情緒不安定になって眠れないことが多かった。

 

中学生時期

・授業中も休み時間も他の時間もひたすら絵を描いていたのでよく怒られた。
・クラスでは周囲に馴染めなかった。不良のイジメの対象にもされた。
 数人の友人はいたが、いざというときに助けてくれなかった。
 教師とも合わず、英語教師と不仲になったために英語への意欲もなくした。
・珠算の塾をなによりも優先し、学校が終わったら真っ先に家に帰った。
 部活もほとんど出なかった。
・珠算を長く習っていたおかげで計算は得意になったが
 図形や文章問題は全然できなかった。
・体格には恵まれているはずなのに運動能力が学年一低い。動作全般が鈍い。
・集団での作業は指示されないと何もできない。
・注射が大嫌いで、必要以上に恐怖した。
・衣服を反対に着てしまったりズボンのチャックが開けっぱなしなことに
 気がつかないことが時々あった。
・社会教師に皮肉を言われたが、それが皮肉であることがわかっていなかった。
・授業で理解できないものが多く、成績は美術と数学以外は低い。
・弁解が下手なので周囲から言い訳がましいとレッテルを貼られる。
・弟が犬を飼いはじめる。真面目に世話をしないので犬吠え放題。
 吠え声がきつくてノイローゼになりそうになる。

 

高校生時期

・通学途中にトラックが多く、廃棄ガスがつらくて朝の授業は体調悪かった。
 下痢になることも多い。
・クラスでは周囲に馴染めなかった。不良にちょっかい出されることもあった。
 物の貸し借りや勉強を教わるという名目で周囲が寄ってくることはあったが、
 利用されるだけされた後はまた孤立した。
・よく話す友達ができたが、オタクが多かった。
・努力して体育以外の成績はクラスでもトップ近くまで伸びたが、
 それでも独自では理解できない授業が多々あり、それの成績は低かった。
 体格には恵まれているはずなのに運動能力が低い。動作全般が鈍い。
・高校3年になったときに仲の良かった友人とクラスが別になってしまい、
 学校へ行く楽しみが薄れたときから勉学への意欲もなくなり成績も落ちた。
・長年習っていた珠算が己の不器用さ故にあるところから伸びなくなり、
 限界を感じて高校卒業と同時に珠算塾をやめた。
・集団での作業は指示されないと何もできない。
・清掃作業では必要以上に真面目だったので教師から褒められた。
・色々な説明を聞いていて自分だけが理解できないことがよくあった。
 また、時間が飛ぶように感じることもこの頃から自覚するようになる。
・郵便局の配達のアルバイトをするが、あちこちの配達先にいる犬の吠え声がきつくて
 耐え難いものだったので、卒業の年は応募しなかった。
・車の免許をとるのに苦戦し、普通の人の数倍も期間がかかってしまった。
・習字の時間に筆で書いた字が上手いと周囲に褒められる。
 しかし鉛筆で書く字は相変わらず汚い。
・簡単な資格はいくつかとるが、日商簿記のように読解力などが必要なものは
 努力してもとれなかった。
・公務員試験の過去問題内容を見て、自分ではとても理解できないと諦める。
・インターネットでチャットに夢中になり、気がつくと明け方になっていることがあった。
・弟の犬が相変わらずうるさいのでぶち切れて犬を虐待してしまう。
 このままでは殺してしまうところだったので、祖父の知り合いに犬を預ける。
・弟が深夜によく歌番組を見ている。その音と部屋の光のせいで眠れない。

 

就職~アルバイト~専門学校時期

・会社で上司から作業手順を説明されるが、理解力不足で怒られる。
・動作が鈍いことで上司から嫌味を言われる。
・タバコの臭いがダメなので、喫煙する人間とは距離を置く。
・会社へ自転車で通う途中に車にはねられる。入院をすすめられたが、
 テレビゲームをやりたいがために入院を拒否してしまう。
・会社をやめたあと、色々なアルバイトをはじめるが理解力不足や動作の鈍さから
 どれも二ヶ月以内にことごとく一方的に首にされる。
 どの仕事場でも上司や同僚とも仲良くなれたことはなく、孤立しがちだった。
・おおいに心が傷つき、死んでしまいたいと考える。
・アルバイトでためた入学費で専門学校に入学するが、やはり馴染めない。
・卒業までにはなんとか数人の友人ができた。
・授業内容が理解できないことが多い。
・集団での作業は指示されないと何もできない。
・ゲーム製作の授業でリーダーをやってみるが、メンバーをまとめることができずに
 グダグダなまま終わる。
・卒業制作のためのメンバーを集めることができず、
 情けで他の制作チームに入れてもらう。
・新宿付近の地下鉄の改札で切符の特殊な扱いの場所があり、それを理解できなかった。
・就職のために企画書を書くが、文章をわかりやすくまとめるのが下手なので
 まともな企画書が書けない。
三国志に興味を持ち、武将の名前や出来事を自然に暗記する。
・同じテレビゲームを何度もやり直したり同じ漫画を何度も読み直すことがある。
・パソコンをやっているときに時間の感覚がなくなり、雨戸を閉め忘れるので
 親や弟にしょっちゅう怒られた。洗濯物をしまい忘れることも多かった。
・弟が深夜によく歌番組を見ている。その音と部屋の光のせいで眠れない。

 

専門学校卒業後~24歳まで 時期

・念願のゲーム会社へアルバイトとして潜りこむが、いつもの理由で首にされる。
・激しく傷つき、自殺未遂1回目。その後引きこもる。
・インターネットで掲示板に書き込みした際に、空気読めていないと数人から言われる。
プログラマーを目指してゲームプログラムを学ぼうと考えるが、
 ベクトルや微分積分を高校で習っていないために無理であることがわかる。
・父親のすすめで郵便局で内務のアルバイトをやってみるが、
 機械操作の説明を理解できずにハガキを多数ダメにしてしまい、
 かなり凹んで自殺未遂2回目。
・死にたいとよく口にするが、苦しいことや痛いことが大嫌いなので
 痛くも苦しくもない方法で死にたいという独自のこだわりだけは曲げない。
・自身ののダメさ加減に真ん中の弟がついにぶち切れて激しい口論になる。
 それ以降、互いにこれ以上衝突しないためにも会話らしい会話をしなくなる。
・自尊心がボロボロ。無気力かつ自暴自棄な状態で引きこもる。
 精神状態が不安定で、下手に刺激を受けると殺人もしかねない状態だった。
・インターネットの掲示板で、文章が長すぎるから 短くまとめろと周囲から度々言われる。
・祖父の畑仕事を手伝っているとき、もうすこし機敏に動けと度々言われる(幼少のころからずっと言われている)。
・母親に、「何故お前は昔から質問に対して即答できないのか」
 「何故お前は昔から会話の際に(無意識に)目をそらすのか」と言われる。
・母親が悩みを話してきたときに、こちらの返答に対して
 「何故お前は昔から傷つくようなことを平気で言うのか」と言われる。
・インターネットで自分の症状を調べてADHDではないかという疑問を持ち、
 診断をしてもらうために見つけた〇〇メンタルクリニックへ行く。
・朝のゴミ捨てに行く際に車の廃棄ガスがとてもつらい。頭が痛くなり吐き気もする。
・弟や親が深夜によく歌番組やサッカーを見ている。その音と部屋の光のせいで眠れない。
・時々、激しい自己嫌悪に襲われて突発的に死にたくなる。
・気分の上下が激しい。やたらハイテンションになったり、無口で大人しくなったり。
・何かをやる意欲が全くわかなくなることがある。一日何もせずに過ごすことも。
・昔にくらべてかなりキレやすくなった。他人を攻撃するのではなく機会あらば死にたがる。
・個人でゲーム製作をしているが、アイディアの断片をまとめることができず、作業が進まない。
・パソコンを操作しているときにやたらミスをする。タイプミスや操作ミスが多い。
・保健所や障害者センターなど、
 あちこちたらいまわしにされても状況の進展を感じないため心が折れる寸前。

 

発達障害とは生まれつきの障害であるため、医師による発達障害の診断では自身の成育歴の提出が求められることがあります。幼児のころから今までに至るまでの成育歴を詳細に書き出すと診断の精度も上がるでしょう。幼児のころの記憶をあまり覚えていない場合は親など自分の幼いころを知っている人に聞いてみるといいでしょう。場合によっては、医師が直接親と過去のエピソードについて対話したいと求められる場合もあります。